葉酸は妊娠中だけでなく妊娠前後も摂る必要がある?過剰摂取は副作用の可能性も!
葉酸は妊娠中に積極的に摂る栄養素
妊娠中に葉酸を摂ると障害のリスクが低くなる
葉酸は血液や細胞を生成するために必要な栄養素です。妊娠中はおなかの子供の分も合わせて通常の2倍の量を摂取する必要があります。特に妊娠初期に摂取するように言われますが、妊娠している、していないに関わらず継続的に摂取することで様々な病気を予防する効果のある栄養素です。
妊娠中に葉酸の積極的な摂取が推奨されているのは、おなかの子供の障害の発症リスクから守ってくれるためです。二分脊椎や無脳症など神経管閉鎖障害は妊娠初期における葉酸の不足によって発症の可能性が高くなります。
しかし、葉酸によって脳や脊髄の成長が直接的に行われることでこうした奇形を防止することができるのです。ダウン症においても妊娠前に積極的に摂取しておくことで発症リスクが低くなります。
また、葉酸は造血効果があるため、妊婦の貧血を軽減してくれるうえ、胎児の栄養不足を予防してくれる働きがあります。
葉酸を摂りすぎると副作用もある
葉酸は水溶性ビタミンのため、少しの過剰摂取ならば体の外に排出されます。そのため、過剰摂取による副作用のリスクは比較的少ない栄養素です。
過剰摂取で食欲不振や吐き気などの副作用も
大量に摂取すると副作用が出ることもあるため、注意が必要です。葉酸の過剰摂取による副作用としてあげられるのは、食欲不振や吐き気などの胃腸の不調です。また、不眠症を発症することもあります。むくみを感じたり、発熱、蕁麻疹やかゆみ、紅斑といった皮膚の異常もみられます。
妊娠中の場合、胎児への影響も
妊娠中の場合、おなかの中の子供にも影響があります。葉酸を妊娠後期に過剰摂取してしまうと、生まれてくる子供が喘息になるリスクが高まります。
こうした副作用は推奨量の2倍から3倍以上の過剰摂取において起こるもので、特にサプリメントなどを服用した際に起こるものです。
そのため、できれば食事において葉酸を摂取し、足りなければサプリメントで補助することでこうしたリスクは避けることができるのです。
葉酸を摂るメリットがあるのは妊娠中だけではない
妊娠中に摂ることを推奨されている葉酸ですが、妊娠中だけでなく妊娠する前や妊活中に摂取すると良いこともあります。
子宮内膜を強化
葉酸は子宮内膜を厚くさせる効果があります。そのため妊娠前に摂取すると妊娠のしやすい体作りにつながります。また、子宮内膜を強化して受精卵をガードすることで流産を防止してくれる働きもあります。
卵子や精子の機能を正常化
卵子や精子の機能を正常化し、奇形を軽減させる働きもあります。そのため、不妊に悩む場合も積極的に摂ることで妊娠の可能性が高くなります。
産後にも欠かせない栄養素
産後においても葉酸の積極的な摂取は欠かせません。母乳育児をする場合、母乳を通して必要な栄養を送り、赤ちゃんの発達障害のリスクを低くしてくれます。また、葉酸は産後の子宮回復を助ける働きがあるため、授乳しない場合も積極的に摂取していくことが推奨されます。
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